埼玉県の宗教団体は平和会

平和会の教え

  • HOME »
  • 平和会の教え

平和会は観世音菩薩を本尊とする仏教宗教団体です。

根拠経典は

・妙法蓮華経観世音菩薩普門品第二十五みょうほうれんげきょうかんぜおんぼさつふもんぼん(通称:観音経)

・延命十句観音経

・般若心経

『妙法蓮華経観世音菩薩普門品第二十五』(みょうほうれんげきょう かんぜおんぼさつ ふもんぼん だいにじゅうご)は、一般に『観音経(かんのんきょう)』として親しまれているお経です。法華経二十八品の中でも特に人気が高く、単独で読誦されることも多い章です。

このお経は、観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)が、その名の通り「世の音(声)を観じて(見て)、苦しみから人々を救い、あらゆる願いを叶える広大な功徳」を持っていることを説いています。


主要な登場人物と構成

この品は主に、以下のやり取りで構成されています。

  1. 無尽意菩薩(むじんにぼさつ)の問いかけ: 仏(釈迦)に対し、「観世音菩薩はどのような功徳があり、なぜその名で呼ばれるのか」と問いかけます。
  2. 仏(釈迦)の解説: 無尽意菩薩の問いに対し、仏が観世音菩薩の広大な慈悲と救済の力を詳細に説きます。
  3. 無尽意菩薩の供養: 観世音菩薩の功徳を聞き、無尽意菩薩がその徳を讃え、供養します。
  4. 地持菩薩(じじぼさつ)の疑問と仏の解説: 観世音菩薩の功徳の大きさに、地持菩薩が「この品を信じ持つ者はどれほどの福を得るか」と問い、仏がその功徳を説きます。
  5. 偈(げ)頌(じゅ): 散文で説かれた内容が、美しい詩の形式(偈頌)で再度まとめられます。特にこの偈頌の部分は非常に有名で、読誦されることが多いです。

『観音経』の主な教えと観世音菩薩の功徳

『観音経』で説かれる観世音菩薩の功徳は、大きく以下の3つの側面で語られます。

  1. 災難からの救済
    • あらゆる災難から救う: 火災、水害、暴風、剣難(武器による危害)、羅刹(悪鬼)、枷鎖(手かせ足かせ、束縛)、怨賊(恨みを持つ敵)など、あらゆる苦難や危険に遭遇した時、一心に観世音菩薩の名を念じれば、その苦難から免れると説かれます。
    • 心の内なる苦悩からの解放: 貪欲、瞋恚(しんい:怒り)、愚痴(ぐち:無知)といった「三毒」に悩まされる時も、観世音菩薩を念じることで、それらの煩悩から解放されるとされます。
  2. 願いの成就
    • 子宝の成就: 男子や女子を願う者が観世音菩薩を念じれば、その願いが叶うと説かれます。
  3. 衆生済度(しゅじょうさいど)のための変身(三十三応現身)
    • 相手に応じた姿で現れる: 観世音菩薩は、人々を救うために、相手の機根(能力や資質)や状況に応じて、様々な姿に身を変えて現れると説かれます。例えば、仏の姿、梵天の姿、帝釈天の姿、国王の姿、長者の姿、比丘(僧侶)の姿、女性の姿、童男童女の姿、さらには鬼神の姿など、三十二種または三十三種の応現身が説かれています。
    • 慈悲の普遍性: これは、観世音菩薩の慈悲が無限であり、どのような存在、どのような状況にある人々をも見捨てず、救いの手を差し伸べることを示しています。

『観音経』が伝えるメッセージ

『観音経』は、私たちに以下の重要なメッセージを伝えています。

  • 観音菩薩の無限の慈悲: 観音菩薩は、どんなに小さな苦しみや願いであっても、決して見過ごさず、常に人々を救おうとしているという、広大無辺な慈悲の心を説いています。
  • 「念ずれば通ず」の精神: 困難に直面した時、観音菩薩の名を一心に念じる(心に深く思い、祈る)ことで、その功徳によって苦難が取り除かれ、願いが成就するとされています。これは、信仰の力が持つ可能性を示唆しています。
  • 救いの普遍性: 観音菩薩は、特定の善人や信者だけでなく、あらゆる人々、あらゆる場所で苦しむ存在に対して、分け隔てなく救いの手を差し伸べることを示しています。
  • 私たち自身の仏性への気づき: 観音菩薩の慈悲の姿は、私たち自身の内側にも存在する「仏性」や「慈悲の心」に気づかせ、それを育むことの重要性を示唆しているとも解釈できます。

『観音経』は、日々の生活の中で遭遇する様々な苦難や不安に対し、精神的な安らぎと希望を与えるお経として、多くの人々に親しまれ、読誦されています。

『延命十句観音経(えんめいじっくかんのんぎょう)』は、その名の通り、「延命」のご利益があるとされる短いお経で、わずか10句、42文字で構成されています。臨済宗の白隠禅師(はくいんぜんじ)によって広められたとされ、日々の生活の中で手軽に唱えられるお経として、多くの人々に親しまれています。

このお経の最大の特徴は、その短さの中に、観音菩薩の広大な慈悲と、それを信じることで得られる心の安らぎ、そして本来の自己(仏性)に目覚めることの重要性が凝縮されている点です。


『延命十句観音経』の全文と読み方、簡単な意味

| 句 | 漢字 | 読み方(一般的な例) | 簡単な意味(解釈) |

『延命十句観音経(えんめいじっくかんのんぎょう)』は、その名の通り、「延命」のご利益があるとされる短いお経で、わずか10句、42文字で構成されています。臨済宗の白隠禅師(はくいんぜんじ)によって広められたとされ、日々の生活の中で手軽に唱えられるお経として、多くの人々に親しまれています。

このお経の最大の特徴は、その短さの中に、観音菩薩の広大な慈悲と、それを信じることで得られる心の安らぎ、そして本来の自己(仏性)に目覚めることの重要性が凝縮されている点です。


『延命十句観音経』の全文と読み方、簡単な意味

| 句 | 漢字 | 読み方(一般的な例) | 簡単な意味(解釈) | – | | 1 | 観世音 | かんぜーおん | 観音様よ(世の音を観る、慈悲の心を持つ菩薩様よ) |

| 2 | 南無仏 | なーむーぶつ | 私は仏に帰依します(仏の教えに身を捧げます) |

| 3 | 与仏有因 | よーぶつうーいん | 仏と因(直接的な関係)があります(私たちは皆、仏になる種を持っている) |

| 4 | 与仏有縁 | よーぶつうーえん | 仏と縁(間接的な関係)があります(仏の教えに出会う縁に恵まれています) |

| 5 | 仏法僧縁 | ぶっぽうそうーえん | 仏・法(教え)・僧(僧侶)の三宝と縁があります(仏教の教えと支えがあります) |

| 6 | 常楽我浄 | じょうらくがーじょう | 常に楽しく、本来の自己が清らかである(悟りの境地の四徳:常住不変、安楽、自在、清浄) |

| 7 | 朝念観世音 | ちょうねんかんぜーおん | 朝に観音様を心に念じ(朝も観音様の慈悲を思い、感謝し) |

| 8 | 暮念観世音 | ぼーねんかんぜーおん | 夕べに観音様を心に念じ(晩も観音様の慈悲を思い、感謝し) |

| 9 | 念念従心起 | ねんねんじゅうしんきー | 念じる思いは絶えず心から起こり(一瞬一瞬、心から観音様を思い続け) |

| 10 | 念念不離心 | ねんねんふーりーしん | 念じる思いは絶えず心から離れません(常に観音様と共にあり、慈悲の心で生きる) |


『延命十句観音経』の功徳と解釈

この短いお経には、以下のような深い意味合いと功徳があるとされています。

  1. 延命・病気平癒:
    • 経名に「延命」とあるように、特に長寿や病気平癒の祈願に唱えられます。これは、観音菩薩の慈悲の力によって、心身の健康が保たれ、生命の危機を乗り越えることができるという信仰に基づいています。
    • 病気や困難に直面した際に、心を落ち着かせ、前向きな気持ちを引き出す効果も期待されます。
  2. 災難からの救済:
    • 観音菩薩は「一切の苦難から人々を救う」とされるため、このお経を唱えることで、火災、水害、人間関係のトラブルなど、様々な災難から免れるご利益があると信じられています。
  3. 心の安らぎと智慧の獲得:
    • 「朝念観世音 暮念観世音 念念従心起 念念不離心」という句が示すように、常に観音様を心に念じることで、心が落ち着き、不安や煩悩が静まります。
    • 心が清らかになることで、本来持っている智慧が引き出され、物事を正しく判断し、良い方向に進むことができるとされます。
  4. 「常楽我浄」の境地:
    • 仏教の究極の目標である涅槃(悟り)の境地を四つの徳(常、楽、我、浄)で表現しています。
      • 常(常住不変): すべては変化するが、仏の真理は永遠不変である。また、私たちの命も永遠の命の一部である。
      • 楽(安楽): 苦しみのない真の安らぎの境地。
      • 我(真実の自己): 小さな自我に囚われず、自由で本来の自己(仏性)を確立すること。
      • 浄(清浄): 煩悩から解放された清らかな心。
    • このお経を唱えることで、これらの境地へと心が導かれるとされます。
  5. 仏法僧への帰依と縁の確認:
    • 仏(釈迦や仏の教えを体現する存在)、法(仏の教え)、僧(教えを実践し伝える共同体)という仏教の三宝との縁を再確認し、これらに帰依することで、精神的な支えと安定を得る喜びが説かれています。

『延命十句観音経』の魅力

  • 覚えやすく唱えやすい: その短さゆえに、いつでもどこでも、心の状態を整えたい時に気軽に唱えることができます。
  • 実践的: 複雑な教義の理解よりも、観音様を心に念じ続けるという実践を通して、心の変化を促すことを重視しています。
  • 禅宗における重要性: 特に臨済宗では、坐禅と並んで日常的に唱えられる重要な経典とされています。白隠禅師は、この短いお経に仏教の真髄が凝縮されていると説きました。

『般若心経(はんにゃしんぎょう)』は、仏教の経典の中でも特に有名で、短いながらもその奥深い教えが多くの人々に親しまれています。正式名称は『般若波羅蜜多心経(はんにゃはらみったしんぎょう)』といい、「般若の智慧(完全な智慧)の心髄を説いたお経」という意味です。

日本においては、宗派を超えて幅広く読誦されており、特に禅宗、真言宗、天台宗などで重要な経典とされています。その文字数はわずか262文字(または276文字、写本によって異なる)という短さですが、大乗仏教の最も重要な思想である「空(くう)」の概念が凝縮されています。


主要な登場人物と構成

『般若心経』は、主に以下の二人の対話という形式で、観音菩薩が「空」の真理を説きます。

  1. 観自在菩薩(かんじざいぼさつ): 観音菩薩のこと。一切の苦しみから人々を救う菩薩であり、このお経の主役として「空」の智慧を説きます。
  2. 舎利子(しゃりし、シャーリプトラ): お釈迦様の十大弟子の一人。智慧第一と称される弟子で、観音菩薩に智慧の教えを求めます。

構成(主要な部分)

  • 冒頭: 観自在菩薩が「般若波羅蜜多」の深い智慧を実践し、五蘊(ごうん)が「空」であることを照見し、一切の苦しみから救われたことを示します。
  • 「色即是空 空即是色」: このお経の核心部分であり、最も有名なフレーズです。
  • 五蘊(色受想行識)の空: 私たちの存在を構成する五つの要素(肉体、感覚、思考、意思、認識)が、すべて実体を持たず「空」であることを説きます。
  • 十二処・十八界の空: 視覚・聴覚などの六根、その対象となる六境、そして六識という、私たちの認識の働きがすべて「空」であることを説きます。
  • 十二因縁・四諦の空: 苦しみの原因と、それを滅する道(十二因縁、四諦)もまた「空」であることを説き、あらゆる概念や教えも、その実体を持たないことを示します。
  • 智慧の完成: 菩薩が「般若波羅蜜多」によって、心の障害が取り除かれ、究極の悟り(阿耨多羅三藐三菩提)を得ることを説きます。
  • 真言(マントラ): 最後に「ぎゃーてーぎゃーてーはーらーぎゃーてーはらそうぎゃーてーぼじそわか」という真言(呪文)が唱えられます。これは「行ける者よ、行ける者よ、彼岸へ行ける者よ、彼岸に完全に到達した者よ、悟りよ、幸あれ」という意味とされます。

『般若心経』の核心思想「空(くう)」

『般若心経』の最大のテーマは「空(くう)」です。

「空」とは、「実体がない」「固定された形がない」「自性がない」という意味です。これは「何もない」という虚無主義とは異なります。

  • 「有る」のではなく「仮に存在する」: 私たちが「存在する」と認識しているもの(私たちの身体、感情、思考、そして外界のあらゆる現象)は、すべてが**「縁起(えんぎ)」**によって成り立っています。つまり、様々な原因と条件(縁)が複雑に絡み合って一時的に現れている仮の姿であり、独立した固定的な実体としては存在しない、ということです。
  • 「色即是空 空即是色」:
    • 色即是空(しきそくぜくう): 形あるもの(現象、物質)は、すべて実体がなく「空」である。
    • 空即是色(くうそくぜしき): 実体がない「空」だからこそ、様々な形や現象として現れることができる。
    • このフレーズは、現象と本質が一体であることを示しています。私たちが認識する世界は、常に変化し、相互依存し合う関係性の中で成り立っており、固定的なものは何一つない、という真理を説いています。
  • 執着からの解放: 「空」の思想を理解することで、私たちはあらゆるものへの執着(しゅうちゃく)から解放されます。例えば、「これは私のものだ」「私はこうあるべきだ」といった固定的な考えや、美醜、善悪といった二元的な見方に囚われることなく、心の自由を得ることができます。
  • 苦しみからの解放: 私たちが苦しみを感じるのは、物事に執着し、それが変化したり失われたりすることを恐れるからです。「空」の思想は、その執着の根源を断ち、苦しみから解放される道を示します。

『般若心経』が伝えるメッセージ

『般若心経』は、私たちに以下の重要なメッセージを伝えています。

  • 真実の智慧(般若)の獲得: 表面的な知識や情報にとらわれず、物事の根源を見抜く深い智慧を得ることの重要性。
  • 執着を手放すことの重要性: 私たちが抱える苦しみの多くは、特定の物事や概念、感情に対する執着から生まれる。それらを手放すことで、心が自由になり、安らぎを得られる。
  • 柔軟な心: 物事や状況は常に変化するという「諸行無常」の真理を受け入れ、変化に柔軟に対応する心のあり方。
  • 無限の可能性: すべてが「空」であるからこそ、何ものにも固定されず、無限の可能性を秘めているということ。私たちは常に変化し、成長し続けることができる。

『般若心経』は、抽象的で難解に感じられるかもしれませんが、その真意は「苦しみをなくし、心が自由になるための智慧」を教えてくれるものです。形式にとらわれず、日々の生活の中でその教えを心に留めることで、より穏やかで豊かな人生を送るための指針となるでしょう。

お気軽にお問合せください

アーカイブ

カテゴリー

PAGETOP
Copyright © 埼玉県宗教団体平和会 All Rights Reserved.
Powered by WordPress & BizVektor Theme by Vektor,Inc. technology.